私は日本会社のごく普通の平凡なサラリーマン💼の...筈だった...
そんな私が今いるのは、赤っ茶けた乾燥地帯🌵、南米大陸はブラジルの荒野のど真ん中...
携帯電話📲のアンテナも立たないブラジルの内地、いまだに未開の地、恐らく何百年前と殆ど変わらぬ様相...だと思う。
こんな場所に弊社は大きな牧場を持っている。私は毎年の年末に、サンパウロからこの地に「牛(肉牛)🐂」の頭数を数えに実施棚卸(要は、帳簿との数合わせ)にやって来る。
でも、この広大な土地で動き回る動物の数を合わせるのは実はかなり過酷。特に臆病で逃げ回る肉牛の棚卸は本当に大変~😓。
実際のその実地棚卸なのだが...日陰のない炎天下で、屋根の無いピックアップトラック荷台🚜に立ちながら、一日中...
多いときには4000頭もいる肉牛🐮の数を、外部会計士も含め4〜5人で、手にカウンターを持ち...ひたすら数え上げる。
日曜洋画劇場でしか見たことのない本物のカウボーイ達が馬🐴に跨り...
...250~500頭ずつを、囲いに追い込んで行く様は、まるで100年以上前のウエスタンカントリー...ジョン・ウェイン(若い人は知らんだろうが...)の世界🤠。
でも...格好が良いのはTV📺の中だけで現実は厳しい事に、直ぐに気付かされる...
一日の天候は変化が激しく、ちょっと前は灼熱地獄☀️と思ったら、突然の土砂降り☔️、その繰り返し。
一旦、現場に出てしまうと、事務所棟まで10km以上あるので緊急時以外は戻る事はできない。なのでトイレ🚽は簡易のものを現場に運んでくる。
牛は臆病で逃げ回り、目の前で大暴れするので、我々は糞尿💩の混じる泥水まみれ。
牛の逃げ場はないが、我々も一切逃げ場なし。
毎年、一番最初にダウンするのは、大手会計事務所の若いブラジル人会計士...その次は...私。
...なんて、弱っちぃんだ...俺...
この褐色の大地の下では、日頃、冷房の効いた快適なオフィス🌆で仕事した気になっている者から、どんどんと大自然から容赦の無い洗礼の連打を浴び......打ちのめされる...
こんな厳しい自然を相手に365日、休み無く働き生活しているカウボーイや地元出身の逞しい社員達に、もし私が業務上厳しく当たり過ぎ(一応、彼らは組織上、私の部下...)、彼らを怒らせ、この大平原にひとりぼっち置き去りにされたら...
...きっと、死ぬな...俺...
そんなことを考えながら一日の作業を終え、夕刻、疲労困憊で、宿泊しているゲストハウスに戻って来る。
一日の疲れと汚れを流し落とし🚿、緊張の糸が解れ、室外に備付けの大きな肉焼き釜で、
捌きたての牛肉🥩(もしかして...先ほど数えていたやつ😨?)を、皆でシュラスコ・スタイル(シュハスコ)🍖で食べている時が、一番ほっとする…
「煌びやかな大都会」から、いきなり「何も無い荒野」の世界に放り込まれたジャパニーズビジネスマン👔...今日も...汗と涙と糞尿でボロボロ...
牛にとっては、生きるか死ぬかの世界(🐮→🍖)...互いに一切、妥協無し、格好なんか、つけている余裕も無し…😵